『庭の記憶』

『庭の記憶』

幼少期の思い出のひとつに爬虫類が浮かぶ。
家の庭に時折出現するトカゲには、
ペットを愛でるような感覚があったのを今でも覚えている。
トカゲ近くに手のひらを寄せ、登ってきてもらう、
じっとするトカゲをただただ見つめる、それが一連の流れだった
そんな爬虫類に夢中だったわたしでも、蛇には一度も触れたことがない。
蛇の存在は本当に不思議で、魅力に包まれている。

あのつるっとしたいっぽんが、なぜ速く進むことができるのか、
なぜ神聖視されているのか、そんなことを考え、
調べていくうちに形にしようと思った、触れたことがないからこそ
形にしてみたくなったのかもしれない。
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